林業経済学会主催,森林計画学会・森林利用学会共催合同シンポジウム「2050年、日本の林業はどうなるか?―若手・中堅研究者が斬る―」
開催日:2019年12月23日(月)
場所:東京農業大学横井講堂(農大アカデミアセンター地下1階、東京都世田谷区桜丘1-1-1)
趣旨:
2050年に日本林業はどのようになっているのであろうか。その姿を描くことを主眼に、林業経済学会、森林計画学会、森林利用学会の林業を主たる研究分野とする学会が集い、30年後を担う中堅3名からの報告を受けて討論するシンポジウムを企画した。広く皆様の参加をお願いしたい。
ミレニアム開発目標(MDGs)の策定から15年余りが経ち、環境問題や気候変動の深刻化、国内や国家間の格差拡大、企業やNGOの役割の拡大等が進み、それらに対応すべく持続可能な開発目標(SDGs)が採択された。その目標9に「強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る」、目標15に「陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る」こと等が含まれ、陸上生態系を適切に保全しつつ、再生可能な自然資源を現代社会に有効活用する取り組みが一層重要になっている。また、パリ協定では省エネや脱CO2エネルギーへの転換によって「2030年度までに2013年度比で温室効果ガスの排出を26%削減」し、2050年には80%削減する目標を掲げている。このことは再生可能エネルギーの利用拡大を必須とし、林業へも直結する。こうした状況認識の上で、日本林業は将来どうなるか、持続可能な森林経営を実現させるにはどういう取り組みが必要かを議論したい。
報告:
「人口・世帯予測と社会経済シナリオに基づく将来日本の森林セクター評価」 多田忠義(農林中金総合研究所)
「林業経営の採算性を考慮した木質資源の循環利用可能量に基づく森林計画の評価・提言」 中島徹(東京大学)
「伐出技術から見た木質資源利用可能量と素材生産の展望」 齋藤仁志(岩手大学)
主催:林業経済学会,共催:森林計画学会・森林利用学会